ICANN(※1)は2026年8月13日、新gTLD(新しい分野別トップレベルドメイン)プログラム「2026年ラウンド」の申請受付が2026年8月12日23:59(UTC)に終了し、2026年4月30日の受付開始から15週間にわたる申請期間には1600件の申請があったと発表しました。本記事では発表内容の詳細と、商標・ブランド保有企業が今後取るべき対応を解説します。※1 ICANN(Internet Corporation for Assigned Names and Numbers)ドメイン名やIPアドレスを管理する非営利組織新gTLD2026年ラウンドの申請受付終了をICANNが発表ICANNは、2026年4月30日に開始した新gTLD2026年ラウンドの申請受付が、15週間後の2026年8月12日23:59(UTC)に終了したと発表しました。ICANNの発表によると、申請の多くは受付期間の最終日に近いタイミングで提出されました。この中には、企業や組織が自社の社名やブランド名をドメインとして運用できる「ブランドTLD」の申請も含まれます。受付終了時点でICANNが受領した主要申請(Primary Applications)は1,600件超であり、そのうち1,100件超において代替文字列(※2)の申請(Secondary Applications)が併せて行われていることも明らかにされています。なお、最終的な申請件数はgTLD評価費用の支払いが完了した時点で確定するとICANNは説明しています。※2 代替文字列:主要申請(第1希望)が他者と競合したり審査不合格となったりした場合に備え、申請者がセットで提出する第2希望の文字列申請のこと。Reveal Dayと審査プロセスについてもICANNが説明ICANNは、全申請の事務的審査(Administrative Check)を行った後、申請内容の公開情報部分を「Reveal Day(※3)」に公表すると発表しました。Reveal Dayにおいてどの新gTLDに申請が行われたか、また競合(コンテンション)の可能性がある文字列が明らかになるとされています。特別な事情がない限り、Reveal Dayは申請受付終了から9週間以内に設定される見込みで、具体的な日付は2026年9月中旬に発表されるとICANNは述べています。ICANNはまた、Reveal Day以降、Applicant Guidebook(申請者向け手引書)に基づき、以下のフェーズが進行するとしています。コミュニティ意見受付:申請へのコメント・異議申し立て競合文字列(※4)の解決:ICANNオークションの実施(当事者間の私的解決は禁止)申請者・申請内容の評価※3 Reveal Day 新gTLDの申請があった文字列や申請者の情報が、ICANNによって一斉に一般公開される日のこと。※4 競合文字列:同一または類似した文字列の申請が重複して発生する状態のこと。これらは「コンテンションセット」と呼ばれます。商標・ブランド保有企業が今すぐ確認すべき対応Reveal Day以降、自社ブランドや商標と競合・類似する申請が存在しないかを速やかに確認することが重要です。特に以下の点への準備が有効です。Reveal Day公開後、申請リストを確認し、自社商標・ブランド名と同一・類似する文字列への申請有無を確認するコンテンションセットが発生している場合、対抗申請者の状況やオークション・評価プロセスへの影響を把握するコミュニティ意見受付期間中の意見提出・異議申し立てに向けて、社内または外部専門家との連携を早めに準備する自社の商標・ドメイン管理体制を見直し、必要に応じて防御的な対応方針を検討するまとめ「2026年ラウンド」の申請受付は終了しましたが、ここからが本番です。2026年9月中旬のReveal Dayを皮切りに、第三者による自社商標の申請状況を即座に精査し、必要な対応の判断が求められます。特に「今回は申請していないから関係ない」と考えるのは非常に危険です。AI技術の進化により、精巧な偽サイトが容易に量産可能となり、SSL証明書の有効期間短縮化など、デジタル環境における信頼の基盤は激変しています。こうした新たな脅威に対抗し、貴社のデジタル上の信頼性を守り抜くためにも、既存のドメインポートフォリオを再点検し、管理体制を再構築することが重要です。貴社のドメインマネジメント体制が、この新たな脅威に対して万全と言えるか、今一度見直してみてはいかがでしょうか。ブランドTLDの運用戦略や、デジタル空間での信頼性最大化について、少しでも不安がある方はぜひ弊社までご相談ください。貴社のブランド価値を守り抜くための、戦略的なアドバイスと実務支援を提供いたします。▶️GMO「.貴社名」運用支援サービス(ブランドTLD) ご相談https://www2.brandsecurity.gmo/l/959492/2022-04-20/8cyw▶️その他ドメインマネジメント体制についてのご相談https://www2.brandsecurity.gmo/l/959492/2024-05-12/6pmdyよくある質問(FAQ)Q1. Reveal Dayとは何ですか?ICANNが事務的審査を終えた全申請の公開情報部分を公表する日です。どのgTLDに申請があったか、競合の可能性がある文字列を確認できます。Q2. 二次申請(代替文字列)とは何ですか?主要申請(第1希望)が他者と競合したり審査不合格となったりした場合に備え、申請者がセットで提出する第2希望(保険)の文字列申請です。今回のラウンドでは1,600件超の主要申請において、二次申請が併せて1,100件超提出されました。Q3. ブランドTLDを申請しなかった企業は何もしなくてよいのですか?いいえ。第三者が自社ブランドに関連する文字列を申請している可能性があるため、Reveal Day公開後の確認が必要です。また、申請の有無に関わらず、デジタル上の信頼性を担保する絶好の検討機会であると捉え、 既存のドメインポートフォリオを再点検し、デジタル空間での真正性を担保する管理体制を再構築する必要があります。参考資料出典元:ICANN|ICANN 2026 Round Closes with More Than 1,600 New gTLD Applications|2026年8月13日(閲覧日:2026年8月24日)出典元:ICANN|ICANN Opens Application Window for New Generic Top-Level Domains|2026年4月30日(閲覧日:2026年8月24日) お問い合わせこちら