SNSにおける個人や企業のなりすましは、巧妙化が進んでいます。個人や企業になりすます攻撃者は、その姿をより深い所に潜めながら、ユーザーへ攻撃を仕掛けてくるようになりました。この半年間に弊社に寄せられた企業様からの相談内容から、SNSで起こっているなりすましの傾向と対策について最新情報をお届けします。 SNSなりすまし詐欺の3つの主な手口を解説するイラスト。 「SNS上の偽広告による外部サイト誘導」:魅力的な広告でユーザーを釣り、偽のEC・フィッシングサイトへ誘導して情報を搾取する流れ。 「なりすましアカウントによる求人DM」:企業公式や人事を装い、「特別採用」「高収入」などのメッセージで個人情報を聞き出す流れ。 3. 「公式・知人になりすました投資・プレゼント詐欺」:信頼を利用して偽のキャンペーンを告知し、金銭振込や情報入力を要求する流れ。 図1:SNSなりすまし詐欺の3つの手口◇ケース1:なりすまし広告出稿からのニセサイト誘導型(Facebook)従来はアカウントの情報だけでなりすましであることを判別できましたが、最近の傾向では、アカウントの情報だけではなりすましに使われているものか否か判別できないほど巧妙化しています。このアカウントから広告を出稿し、広告上で企業を騙り、キャンペーンや特別販売を打ち出して外部のニセサイトへ誘導後、個人情報や金銭を搾取する悪質な詐欺行為が多発しています。ユーザーは、格安でブランド品の購入できることを信じ、金銭を支払ってしまったとする相談が企業様に寄せられました。 acebook広告を起点とした詐欺のステップ図。 ユーザーがSNSを閲覧、2. 「SALE 90% OFF」などの偽のFacebook広告が表示される、3. 偽ECサイトへ誘導される、4. クレジットカード情報などの個人情報・決済情報を入力してしまう、5. 被害が発生する、という5段階のプロセスを示している。 図2:SNS広告を利用した詐欺の流れ◆対応策:このケースでは、広告を出稿するアカウントには企業の商標やロゴが用いられていないため、発見出来ずに対応が遅れる場合があります。一方で、投稿されている広告からなりすまし被害をキャッチすることが出来る場合がありますので、Facebookの広告監視から、被害を拡大させないための広告削除やニセサイトのテイクダウンを実施して被害を最小限に抑える対策が可能となります。◇ケース2:企業なりすましアカウントからのオファー型(Tiktok)アカウントに企業のロゴが使用されたなりすましアカウントから発信される詐欺です。特徴的なのは、そのアカウントから公開されている投稿はほとんどありませんが、このアカウントを使って攻撃者はユーザーに対してダイレクトメッセージを送りつけます。自身は企業担当者であり、自社商品をあなたのSNSで紹介してもらいたいとするニセの契約をもちかけ、お金をだまし取る悪質な詐欺です。ユーザーはアカウント情報から企業からのオファーと信じ込み、ニセの契約にサインし詐欺の被害にあってしまったとする相談が企業様に寄せられました。 TikTokなどのDM(ダイレクトメッセージ)を利用した詐欺のフローチャート。 偽アカウントの作成から始まり、ユーザーへのDM送信、コラボ・契約を装った偽のオファー、信頼させてからの金銭や情報の要求、そして被害発生に至るまでの流れをアイコンで説明している。 図3:SNSなりすましアカウントによるDM詐欺の流れ◆対応策:このケースでは、アカウント情報に企業ロゴや企業名が利用されているため、発見自体は容易ですが公式アカウントかなりすましアカウントかが一見して分かりません。公式アカウントと誤認してしまうユーザーが一定数いることから、詐欺の被害に遭ってしまいます。これらのなりすましアカウントはSNS監視で検知することが可能です。企業様側で管理している公式アカウント情報と照らし合わせながら、なりすましアカウントと判明した場合はアカウントの削除申請を早急に行うことで被害を防止することが可能となります。◇ケース3:LINE誘導型(Instagram)このケースもSNSのアカウントの情報だけでは、個人を装っていて企業や著名人のなりすましであることは一切わかりません。攻撃者は、このアカウントからユーザーへ個別にダイレクトメッセージを送りつけます。メッセージ上では企業を名乗り、LINEへ誘導後その企業の商品販売を促します。よく注意すればあやしいと分かるはずですが、騙されてしまう被害者が一定数おり、「お金を支払ってしまった」「詐欺被害に遭った」とする相談が寄せられました。 InstagramからLINEへ誘導する詐欺の遷移図。 InstagramのDMに記載された外部リンクからLINEアプリへ移動させ、LINE上での詐欺メッセージを通じて最終的に支払いを要求(金銭搾取)する仕組みを矢印で示している。 図4: InstagramからLINEへ誘導される詐欺の流れ◆対応策:このケースでもInstagramのアカウント上では企業のなりすましであることは掴めません。このため初動は被害に遭ったとする情報をもってアクションを起こす必要があります。対応には証拠が必要となりますので、企業様はユーザーから通報があった際にダイレクトメッセージのキャプチャを提供してもらうなど、アカウント名とメッセージ内で企業を騙っている証拠を確実に押さえておきましょう。水面下で詐欺をはたらく攻撃者のアカウント名が判明した場合は、そのアカウント名から調査をかけることが可能となります。同じようなアカウントが複数存在していることもありますので、証拠収集と併せて同じアカウント名が存在していないか確認するようにしましょう。◇まとめいかがでしたでしょうか。最近のなりすましは巧妙化が進み、一見してなりすましであることが分からないケースが増えているだけでなく、通常のSNS監視では検知が出来ないケースも増加しています。被害を拡大させないためには、関連部署との連携を強め、窓口への通報をリアルタイムで共有できる体制を築くことが重要です。これにより、被害を最小限に食い止めることが可能になります。また、被害にあったとする情報が寄せられた場合は、出来る限り多くの証拠を入手しておくように努めましょう。その証拠をもってSNSのプラットフォームへ申立てを行うことが可能となります。プラットフォーム側も詐欺対策を強化していますが、依然として安全とは言い切れない状況です。そのため、企業としても可能な限りの対策を講じておく必要があります。弊社のSNS監視やSNS広告監視を利用いただくことで未然に防げることが出来る場合もありますので困った時はお気軽にご相談ください。|参考|・AI活用で効率的・リーズナブルに ブランド侵害のモニタリングサービス・GMOエンフォース1 ブランド毀損リスクへの全方位的なサポート お問い合わせこちら